黒も白も
黒も白も
「さぁ、有翼種が来たぞ。
お前も上がって見てろ。
ここは俺たちが片付ける。」
ぴょーーー、、、
風を纏って降りてきた大きな翼にひょいと掴まれ、そのまま旋回する。
目の前の筋肉質な身体に不釣り合いな、幼顔の少年が冴えた瞳で見つめている。
「行け。」
高く舞い上がった。
これは夢だろうか?
声が喉にひっかかったように出ない。
あの少年は誰だったっけ。。
旋回して上昇しつつ、身体に吹き付ける風がやけに生々しく、夢じゃないと感じた。
そして目の前いっぱいに広がる青い星も。。
息を飲んだ。
瞬間、あたしの瞳はさっきの少年を探して下を向いた。
「思い出したか?」
頭の上から声が響いた。