鼻を摘んで目を閉じて…
 あっさり空振り。




 「さようでございますか」




 そうだとは思ってたけどね。




 「体は他の連中よりはデカかったかもしれないけど、俺、けっこう奥手だったし」

 「……そ、そうなんだ」

 「なに?お前、俺のこと好きだったの?」

 「ないな」




 ついキッパリ。




 「「ぷっ」」




 二人で噴き出した。

 いや、そうそうそんな少女漫画チックなことは転がってないって。

 そんなところで、共感するのも、ちょっと妙齢な女性的には物悲しい気もするけどね。




 「だよな!」

 「だよね!」


 「「あはははははは」」




 って、




 「じゃ、なんなのよ!」





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