春待ちとれいん
「……はぁ」



もし彼と私が同じホームなら、関わりを持つことも出来たのかな。



「……馬鹿みたい」



話したこともないのに、こんなにも好きになるなんて。

馬鹿みたいだけど、好きなんだからしょうがない。



はぁ、と息を吐いて、机の横にかけていた鞄を手に取った。





帰りの電車は平日の昼間だからか、朝よりも人が少ない。

いつもなら席が空くのを待つところを、今なら悠々座れる。

長い椅子に腰を下ろしてケータイを開くと、レイからメールが来ていた。



「……?」



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