春待ちとれいん
「あの人がいつも……」
毎朝、7時28分。
眠そうに電車を待つ彼は、いつもここに座ってた。
そっと、ベンチに触れてみる。
硬くて冷たい。
だけど確かに、触ってる。
「……っ」
ここは別世界なんかじゃない。
羽なんかなくたって、私はここに来ることが出来る。
同じホームなら、なんて言って、私はただ逃げてただけだった。
「……っ」
明日の朝に賭けてみよう。
そして勇気を出すんだ。
毎朝、7時28分。
眠そうに電車を待つ彼は、いつもここに座ってた。
そっと、ベンチに触れてみる。
硬くて冷たい。
だけど確かに、触ってる。
「……っ」
ここは別世界なんかじゃない。
羽なんかなくたって、私はここに来ることが出来る。
同じホームなら、なんて言って、私はただ逃げてただけだった。
「……っ」
明日の朝に賭けてみよう。
そして勇気を出すんだ。