君がくれたもの


朝、信じてって言われたばかりなのに

モヤモヤが止まらない。

胸が痛くて悲しくなる。

「…日菜子。」

優香の呼ぶ声にも気付かなくて、

ただ私は嫉妬心を抑えようと必死だった。

こんな醜い自分大輝に見せたくない。

嫌われそうで怖い。


そして、ぼーっとしたまま体育の時間になって、

女子はバレー

男子はバスケ


バレーか、憂鬱だ。

優香と一緒にコートに入ると、

目に映るのは、

「…え?野澤さん?」

なんで?

違う学科のはずなのに。

そう思ってると、

「あー、今日は野澤さんの学科と体育混同なんだって、」

と、私のすぐ横に立っていた

優香に負けず尖らずの長身美女

亜美ちゃん。


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