君がくれたもの


気づけば大輝にビンタをしていた。

「馬鹿じゃないの?!
そんなことしてる暇あるなら、

守れるようにずっとそばについててあげなさいよ!

情報を集めることなら私にだって和樹にだって亜美にだってできる!

そんな事して、日菜子不安にさせてたら何の意味もないでしょ?!

最近大輝おかしいよ?!

よく考えて行動しなさいよ!」


情報を集めるだけが守ることじゃない。

そばにいて守ることが一番なんだよ、

大体情報なんて信じられるものかなんて、

最後にならないとわからない。

なら、

「とことん、最後まで日菜子守り抜きなさいよ!」

私の言葉に座り込んで涙を流した大輝。

「そうだ、そうだよな。

ごめん。

俺行かなきゃ、」

そう言って荷物を掴んで走り出した大輝。

私も何故か涙が止まらなくて、

「「いいこと言うじゃん、優香。」」

私の頭に置かれた
和樹と亜美の手に私は涙を流した。


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