君がくれたもの
光希が好きと気づいてから二ヶ月
俺の退院まであと3ヶ月。
夜中スヤスヤ眠っていると、
「…と……ひろ…、ひろと…。」
苦しそうな光希の声に慌てて飛び起きると、
胸を押さえて顔面蒼白になる光希、
「光希?!」
俺は慌ててナースコールを押すと、
光希の脈を確認した。
ドクドクと、明らかにおかしい脈、
すると、すぐに聞こえてくる足音、
ガラッと勢いよく開いた扉からは、
「「「光希ちゃん?!」」」
光希の主治医と看護師さんたち、
それを見てほっとした俺は小さい子供のように泣き喚いた。
光希が助かる。
そう思って泣いたんだ。
だけど、
そんなの違った。
光希の寿命が一回の発作ごとに縮むなんて知らなくて、
先生なら救えるって思ってたんだ。