君がくれたもの
ふと、横を見ると涙を流す日菜子。
そんな日菜子を優しく抱きしめて、
「日菜子、俺が言いたいのはな、
喧嘩できるって幸せなんだよ。
世の中喧嘩をしたくても出来ない奴がいる。
俺だってその中の1人だ。
だって、光希は今天国だからな。
浮気だか、なんだか知らないけど
日菜子が大輝信じなくて、誰が大輝を信じるんだよ。
日菜子、
大輝は好意で浮気するやつじゃない。
それは一番お前がわかってんだろ?
お前がモヤモヤしてるのは、きっとその先にある不安なんだよ。
だから、ちゃんとぶつかれ、
日菜子、大輝も。」
そう言うと、ガチャっと開いた扉。
日菜子は目を見開いて大輝を見つめていて、
大輝は俺を見ながら涙を流していた、
そんな大輝の頭を優しく撫でると俺は日菜子の部屋から出た。