君がくれたもの


俺とお兄はすごく顔が似ていて、

背丈も似ていた。

唯一違うのは性格と髪型。

お兄は明るくて常に笑顔で、

長めのオレンジ色の髪型。

だけど、

その時の俺は

無愛想で冷めてると言われていて、

茶髪の今の髪型だった。

だけど、
冷夏さんの一言で

『あなたが直斗の代わりになったら優香を傷つけないと約束するわ。』

俺は性格も、香水も髪型さえも変えた。

女嫌いなのに無理矢理女を集めた。

作り笑いを頑張って覚えた。

むせかえるほどの甘ったるい匂いを頑張ってつけていた。

長い髪はすごくウザいのに頑張って我慢していた。

だけど、
そんなのも疲れてきた時に、

日菜子に出会った。

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