君がくれたもの
救急隊員の人が日菜子を持ち上げると、
俺と優香と野田を乗せて
総合病院へと走らせた。
着くとすぐに
手術室に連れて行かれた日菜子。
不安で不安でどうにかなっちまいそうだ。
優香は日菜子日菜子。
そう言いながら泣きわめいていて、
あの、野田さえも蹲って涙を流していた。
「優香!」「亜美!」
「大輝!」「「大輝くん!!」」
5人の声に顔を上げると、
和樹と一平と大翔くんとおじさんとおばさん。
おばさんは泣き腫らした顔をしていて、
「…何があったんですか。」
俺がそう聞くとおばさんはゆっくりと話し始めた。