君がくれたもの


おばさんは、大翔くんを産んだことでもう2度と子供を望めない体になったということ、

だけど、それに後悔はないということ。

ほぼ絶縁関係だった妹が重度の鬱で大翔くんが5歳の時に精神科に入院になったと、

そして、

その妹にはたった1人の娘がいたということ。

まだ、2歳のその女の子は、

妹の手によって施設に預けられた。

それを知った叔父さんと叔母さんは、

その子を引き取った。

その女の子が、

日菜子。

実際の関係は、

叔母、叔父と姪。

だけど、

おじさんとおばさんは日菜子を心の底から大翔くんと同じように自分の子供のように愛した。

だから、

施設にいたことなんて話す必要が無い。


元々私たちの子供。

本当に愛おしい我が子。

そう思って育てていた矢先に、

妹が日菜子を返して下さい。

そういって戻ってきた。



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