君がくれたもの


その後の、学校は普通だった。

ただ違うのは、あいつの近くに

女の子が寄っていなかったことだけ。

そして、学校が終わると私はすぐに帰路へと着いた。

そして、家に帰って、

次の日、

当たり前のように学校に行くと、

私は、言葉を失った。

だって、

「あんた、だれ?」

そう思わず出た声を

だって、私の隣には、昨日までオレンジの髪で襟足が長くて、
前髪だっておでこで留めるほど長かったチャラ男が座ってたはず。

甘ったるい香水を身に付けて、第二ボタンまでワイシャツを開けて、

ズボンだって、腰パンでベルトの部分にはチェーンがジャラジャラだったはずなのに、

今隣にいるやつは、

爽やかな茶髪に、襟足もバッサリ切ってサッパリで

前髪も短くされたアシメ。

ワイシャツのボタンも一番上以外は締まっていて、ズボンのジャラジャラも無くなっていた。

程よく下げられたズボン。

甘ったるい香水じゃなくて、代わりに香るのは柔軟剤の香り。

< 2 / 302 >

この作品をシェア

pagetop