君がくれたもの


大輝の手を握って私は、

優香と亜美と佐倉と相良が来るまで、

30分は泣き続けた。

この事故によって得られたものは何も無いんだ。

犯人は、大輝をこんな目に合わせているのに、

禁固18年の刑。

なんで、大輝だけがこんな目に…。


ひどいよ、

なんで?

私が自殺未遂なんてしたから、

罰なの?

なら、大輝にじゃなくて私に与えてよ…


あ、そっか。


私じゃ、意味がないんだ。

大切な人じゃないと、だめなんだ。


「ごめんね、大輝。」

私のせいだ。

優香と亜美に抱きしめられながら私は泣き続けた。


ごめんね。それしか言えない、


大輝と話したいよ…

笑い合いたいよ…

大輝に抱きしめられたいよ…


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