君がくれたもの


「スチータスという花なんです、
花言葉は
【変わらぬ心】【途絶えぬ記憶】

お互いを思う変わらない心、

決して忘れない思い出…

そんな意味がこもった花なのかもしれませんね。」

ふわりと花のように笑った店員さんは、

どうぞと言って私にその花束をくれた。


「いくらですか?」

と、財布を取り出しながら聞けば笑いながら首を振った店員さん。

「…1ヶ月の時を超えて、彼氏さんからのプレゼントです。」

とうとうその言葉に私は泣き崩れた。

止まらない涙そんな私を支えてくれた女の人は、

「大丈夫です。

信じて待っていてあげてくださいね。」

そう言って私の背中を撫でてくれた。

しばらくして落ち着くと、

私はその人に頭を下げてから病院へと向かった。


< 203 / 302 >

この作品をシェア

pagetop