君がくれたもの
だけど、
「…ふっ、
よくそんなこと言えるね。
金澤大輝。
あんた、女取っ替え引っ替えしといて
どの口がそう言ってんの?」
麻美の低い声に、
ぴくりと反応した私と悠介。
金澤はニヤリと笑って、
「ほー、それがお前の本性か?」
余裕そうに笑う金澤に
「は?調子乗ってんじゃないよ。」
低い麻美の声。
2人は、睨み合っていて、
「うっせぇよ、糞女。」
と吐き捨てた金澤にぞくりと体が震えた。
「あ?お前の方がうっさいんだけど。
糞男。」
ピリピリとし始める空気。
やばいと思った時には、遅かった。
「お前が調子に乗るなよ。」
ドンっと壁を殴った金澤。
金澤の目は怒りに染まっていて、
今にも殴りかかりそうだった。
なのに、
「お前が調子に乗んな。
お前なんか私たちより最低だわ。」
そう吐き捨てた麻美に
気づけば私は、
金澤を押して、
麻美の胸倉を掴みあげていた。