君がくれたもの


目を見開いて病室を見つめる大翔。

「…さっきまで普通に眠ってただろ?」

そういって、病室へと入ろうとする大翔を押し退けた看護婦長さん。

フラついた大翔を慌てて支えると、

呆然と病室を見つめていて、

「おいっ!直人っ!

ふざけんなよ!
置いてったら許さねぇからな!」

そう叫んだ大翔の言葉にとうとう泣き崩れたおばさん。

そんなおばさんを支えたおじさん、

優香は私が慌てて、支えて、

お兄ちゃんは私の腕を解くと、

その場に涙を流しながら座り込んだ。

< 211 / 302 >

この作品をシェア

pagetop