君がくれたもの

ハッとした顔の冷夏さんは、

「もしかして、妹の美麗が。」

口元を覆って目を見開く冷夏さん。

美麗?大翔の元彼と同じ名前。

そう思った時

「「…まぁまぁ?」」

幼い声が聞こえた。

振り返ると

3歳くらいの男の子と女の子の双子ちゃん。

男の子は直人さんにそっくりで女の子は冷夏さんにそっくり。

冷夏さんは2人のところに駆け寄ると、

優しく抱きしめた。

「…私の息子と娘。
直樹と怜奈よ、」

そう言って笑顔を見せてくれた冷夏さん。

気づけば私は

「今すぐ準備をしてください。」

冷夏さんを立たせて、双子ちゃんの着替えを手伝って、

4人でマンションから出た。

向かった先は、

大輝の家。


全部を話すために…。


大体のことはわかった。

誰かに似てると思ったら美麗ちゃんだったんだ。



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