君がくれたもの


「…そっか、そっか。」

そう言いながら双子ちゃんを抱きしめるおばさん。

そんな時、

ガチャリと開いた扉。

「…何騒いでんの?…って、は?」

リビングの光景を目にして目を見開いた大輝。

「ぱぁぱぁ?」

と目を輝かせた直樹くん。

「ちがうよ!ぱぁぱじゃない!」

という怜奈ちゃん。

「…直樹、怜奈その人はパパの弟くんだよ。」

そう笑った冷夏さん。

「…兄貴の子供?」

目を見開いた大輝のそばに駆け寄ると

今にも叫びそうな大輝を慌てて制した。

「待って、話を聞いて。」

そう言うと、一緒にいたのか?という疑問を今にも投げてきそうな大輝を引っ張って

近くに座った。

タイミングよく帰ってきた優香とデートなのか、佐倉も一緒だ。

怯えた表情の優香は、

「大丈夫だよ。」

と私が笑顔で言うとホッとして私の近くに座った。


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