君がくれたもの
「兄貴!」
「お兄ちゃん!」
「「「直人!」」」
「直人さん!」
「「ぱぁぱぁ!!」」
それぞれの呼び方。
皆んながベッドに駆け寄る中、
私は急いで先生を呼びに行った。
病室を出るとすぐに鉢合わせた瀬山先生。
「お、日菜子ちゃんどうした?」
「先生!直人さんが目覚ました!」
そう言うと、顔色を変えた先生は、
電話みたいなので連絡を取ると
私と一緒に病室へと走ってきてくれた。
そのあとをすぐに来る看護師さん達。
「失礼します。
少しだけ病室から出ててください。」
と言って病室に入っていった先生に
入れ違うように皆は病室を出た。
涙を流す皆。
よかった、よかった。
そう言って泣いていた。
そのあとすぐに来たおじさんと、
多分直人さんの友達。
そして大翔の友達
病室の前にはたくさんの人が溢れかえっていて、
直人さんがどれだけ友達が多いのかがわかった。