君がくれたもの


「なによ、あんたになにがわかるの?
それに、なんで大輝と優香と離れてないのよ。」

コツコツとビールを鳴らして私の元へ来ようとする美麗さんを

大翔と冷夏さんがとめた。

私の前に立ちはだかった大輝。

「日菜子ちゃんありがとう。」

私の方を振り返って笑った冷夏さん。

だけど、すぐに前を見据えて

「あんたは、どこまで人を不幸にすれば気がすむの!」
そう言って美麗さんにビンタをした冷夏さん。

だけど、美麗さんはそこで食い下がらなかったんだ。

「なにすんのよ!」
そう言って思いっきり冷夏さんをビンタした。

その瞬間、

「「まぁまぁー!!」」

泣き始めた怜奈ちゃんと直樹くん。

「大丈夫だからね!2人とも!大丈夫」

そう言って抱きしめても、ヒクヒク泣いていて、

おばさんとおじさんが、

「怜奈ちゃん、直樹くん。
アイス食べに行こうか?」

と笑顔を浮かんで2人の視線にしゃがんだ。

2人は泣きながらコクンと頷こうとした時、

「…ッグッ。」

「…ッ!」

大翔と大輝の唸り声が聞こえた。

え?と振り返った時

「?!大輝!!」

怜奈ちゃんと直樹くんに気を取られているうちに、

大翔と大輝は多分美麗さんの知り合いらしき人に、

殴られてしゃがみ込んでいた。

「大翔!大輝!!」

冷夏さんも、倒れ込んでいて、

その前に立つ美麗さんは、

冷夏さんの顔面めがけて足を振り上げた、

「冷夏さん!」

私が駆け寄った時、

なんとか美麗さんの足を止めた時、

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