君がくれたもの
「約束守ってくれてありがとな。」
と、笑いながら言ってきた直人さんに目を見開いた。
あれは、私の夢だよね?
「日菜子会った時あんの?」
と目を見開いて聞いてくる大翔と大輝と日菜子になんて言っていいかわからない。
すると、
「あぁ、夢の中で会ったんだ。
大輝の彼女だろ?」
と笑った直人さんに
大輝は目を見開いてすぐに笑って、
「あぁ、俺の世界で1番大切な人。」
と言って、近くまで来ていた私を抱き寄せた。
「よろしくお願いします。
桐谷日菜子と言います。」
と笑うと、
「じゃあ、ひなって呼ぶわ。
よろしくな。
あ、俺のことはお兄ちゃんでいいぞ。」
と、まだ掠れている声でケラケラ笑う直人さんにいち早く反応したのは、
「は?!ダメに決まってんだろ?!
俺でもお兄ちゃんって呼ばれてねぇんだぞ!」
なぜか、大翔だった。
それにまた笑って、穏やかな時間が過ぎて行った。