君がくれたもの


涙腺崩壊。

「…バカ大輝。」

ぼろぼろ泣く私を優しく見守るお母さんと大輝。

「見守ってないで、抱きしめろ。」

と大輝に強気なことを言ってしまって、
それでも笑って、

はいはいと抱きしめてくれた大輝。

「鼻水付けんなよー。」

とケラケラ笑う大輝に

「いっぱいつけてやるー。」

と笑いながらふざけると、

「日菜子で拭くぞ。」

と笑いながら言われた。

やばい、幸せだ。

そう思ってると、

「ヤベェ!新幹線遅れる!」

といきなり、荷物を持って私の腕を掴んだ大輝は、

「お邪魔しました!」

「あ、行ってきまーす!」

慌ただしく私の家を出た。

2人で駅までの道のりを走って、

新幹線に飛び乗った。

向かう先は、

熱海!

綺麗な夜景が見える場所らしい。

そういえば今日バイト代入ってるよね?
引落とさないと。

2人で新幹線に揺られていて気づけば、

2人して眠っていた。


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