君がくれたもの
病院に向かって産婦人科に行くと私が浮いてるのがわかった。
だけど、私を守るように両端に座る大翔とお母さん。
すぐに診察室に呼ばれて、
診断結果はやっぱり、
妊娠だった。
12週目らしい。
3ヶ月。
産みますか?という問いに私は迷いなく頷いた。
お母さんと大翔も私の意見を尊重してくれた。
病院が終わって次の検診の予約をしてから
車へと乗り込んだ。
今まで静かだったお母さんと大翔。
だけど不意に、
「…おめでとう。」
お母さんと大翔の震える声。
「…ごめんなさい。」
震える声。
「…なんで謝るの?」
お母さんは前だけを見て私に問いかけてきた。
「こんな娘と妹でごめんなさい。
だけど、私はこの子を絶対に産む。」
その言葉にお母さんは目を見開いて振り返った、
「え?私おばあちゃんになるのに謝られることある?
それに、産むこと以外許さないわよ。
堕ろすなんて赤ちゃんがかわいそう。
…大輝くんには言うの?」