君がくれたもの
家族
日曜日、高熱とストレスに魘されて、
月曜日、日菜子に会いたくて学校へと無理矢理行った。
フラフラする体、なんとか教室に辿り着くと、ざわざわとする様子のおかしいクラスメイト。
…なんだ?
そう思ってるとすぐに来た担任は、
「えー、知ってる者もいるとは思うが、
桐谷日菜子が親御さんの仕事の都合により転校した。」
ザワザワと騒がしくなる教室、
目の前の優香と野田はぴくりと反応をした。
今すぐ、日菜子の家に行こう。
そう思って、立ち上がった瞬間
グラリと揺れた体、
あ、やばい。
だんだんと後ろへと倒れていく体、
気づけば俺は意識を失っていた。
…目を覚ますと見慣れた天井。
…日菜子!
思いっきり立ち上がろうとすると、
俺はまたその場に倒れこんだ。
言うことを聞かない体が恨めしい。
そして気づけば俺はまだ眠っていた。