君がくれたもの


だけど、その休みの日さえ弁護士になるための勉強。

私が望んだことだけど、

いつか倒れてしまうんじゃないかと怖いんだ。

それから2ヶ月、

曜日感覚もなくなって、

だけど言えるのは今日は土曜じゃないこと。

陽輝を抱っこしながらテレビを見ていると、

ガチャッ

いきなり扉が開いた。

驚いてその方を見ると、今日はアパレルとバーの2つのバイトのはずなのに

7時に帰ってきた大輝。

いや、私的には嬉しいんだけど、

陽輝をベビーベッドにおろして

「…どうしたの?」

と大輝に駆け寄って
頬に手を伸ばすと、

「…すごい熱。」

大輝は私の方に倒れてこんできて慌てて支えた。

大輝に肩を貸しながらベッドへと運ぶと、

額に腕を乗せてしんどそうな大輝。

「…大丈夫?
待ってね、体温計と薬と冷えピタ持ってくる。」

と、寝室を出ようとしたらガシッと掴まれた腕。

驚いて振り返ると

悲しそうな顔をした大輝が、

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