君がくれたもの
番外編
隠されたメッセージ 大輝side
大輝side
日菜子に別れを告げられてから、5ヶ月。
毎日毎日、日菜子がいなくても日菜子の家に向ってる。
今日だって、例外じゃない。
「大輝、このあとお別れ会だって〜!
大輝は行く?」
卒業式。
「行かない。
日菜子の家行ってくる。」
そう言うと、
「…まだ、日菜子が好き?」
「好きって次元超えてるんだ。
本当に俺は日菜子が好きなんだ。」
そう言うと穏やかに笑った優香は、
「冷夏さんなら何かしら知ってるかもね。」
そう言って俺に背を向けて佐倉の元へと走って行った。
…なんで冷夏さんなら知ってるんだ?
そう思いながらも俺は下駄箱へと向かった。
すると、
「金澤先輩!」
高い声が聞こえてきて、振り返ると
女の子。
茶髪で身長はやや高め。
パッチリとした目にどちらかといえば美人顔。
…日菜子に似ている。
「…なに。」
けど、この人は日菜子じゃない。
「…えっと、あの。」
もじもじする女の子。
「俺急いでるんだけど。」
そう言えば、
ハッとした女の子は、
「あの!ずっと前から先輩のこと好きでした!
中学生の頃からずっとずっと好きでした。」