君がくれたもの
だって、
ふとした瞬間、会いたいと思うのも、
目を閉じれば思い浮かぶのも、
金澤だから。
だけど、
まだ言ってあげない。
私の気持ちがちゃんと整理できるまでは、
ずっと隣にいてね。
「そっか、
でも安心してね、
俺はずっと日菜子ちゃんのことが好きだから。」
そう笑った金澤に
「えー?他の女の子にも言ってるんでしょー?」
と笑って言うと、
「んー、他の女の子に言われた時はあるけど、
言った時はないかな。
日菜子ちゃんが初めてだよ。」
と真剣に返したこいつに、
顔が真っ赤になってしまった。
「あれ?日菜子ちゃん顔赤くない?」
「…夕日のせいだよ。」
こんな、何気ない時間を大切にしたい。
そう感じた終業式の2日前。