君がくれたもの
第2章
交わる想い
終業式が終わって、
金澤とも、優香とも遊ぶ約束をして
いつものように送ってきてもらって、
家に入ると、
そこには当たり前のようにある
お兄ちゃん、
大翔Hirotoの彼女の靴。
無意識に出るため息はしょうがない。
荷物を部屋において、着替えてから
リビングへと入ると、
途端にむせる匂いに包まれている部屋。
タバコ臭い。
うちの家族はタバコは吸わない。
吸うとしてもお父さんと大翔だけ。
だけど家の中では吸わないんだ、
…私が軽い喘息持ちだったから、
今はお父さんも大翔も仕事と大学
となると吸っているのは、
「ねぇ、タバコくさいから窓空けて。」
ソファーにふんぞり返っている
「それはないんじゃない?」
大翔の彼女。
私をギロリと睨みつけていて私も同じように睨み返す。