君がくれたもの
「日菜子、答えなさい。
なにをやっているの?」
そんなの知らない。
それよりズキズキ痛む足首。
「…しらない。」
「知らないって、知らないわけないでしょ?
リビングには日菜子と美麗ちゃんだけだったのよ?」
お母さんの声にだんだんとイライラしてきて、
「あー、はいはい。
すみませんね、私が殴りました。
そういえば満足ですか?」
痛む右足を無理やり立たせて、
そう吐きすてる私にお母さんは、
「ふざけないで!
もういい、日菜子少しの間でて行ってちょうだい。
お母さんにはもう日菜子は見切れない。」
そう吐き捨てたお母さんに、
私は、深く深く傷ついた。
涙がこぼれ落ちそうになったのも無視して、
私は痛む右足も無視して、
玄関でサンダルだけを履いて外に飛び出した。