君がくれたもの
終わったあと満足そうに笑う、
金澤に、
「…ありがと。」
とぶっきらぼうに伝えると、
目を見開いて私を見つめる金澤。
なぜかイラっとして、
「なに?」
と、軽く睨みつけて聞くと、
「え、いや、日菜子ちゃんにお礼言ってもらえるって思ってなくて、」
と、照れたように笑う金澤に、
なにも言えなくて、
「ふーん。」
とだけ言って、金澤に教えてもらった方法で、他の問題を進めた。
「ひなこー!」
暫くして聞こえてきた親友の声に、
振り返ると、小さい体が私に飛びついてきた。
「麻美、おはよ。」
そう声をかけると、私から体を離した麻美。
麻美はやっぱり可愛い。
162という、女子にしては大きめな身長の私と比べて、
148という身長に華奢な体。
生まれつき茶髪の私とは違って、
麻美のミルクティー色に染められた髪は、癖っ毛でふわふわしていて、
雰囲気もふわふわしていて、可愛い。
思わずこぼれる笑顔。
優しく頭を撫でると、
えへへと笑いかけてくる麻美。
やばい、可愛い。