君がくれたもの
「初めては全部全部大輝が良かった。」
ぽつりと涙を流した私に、
優しく口付けた大輝は、
「俺も日菜子の初めては全部俺が貰いたかった。
でも、その代わり日菜子の最後は全部俺がもらうから。」
そう言った大輝に気づけば笑顔がこぼれて、
「ん。
これからはキスも愛し合うのも全部大輝のものだよ。
その代わり私も大輝の最後は全部私がもらうからね。」
柄にもない事を言ってみた。
「上等。
俺はずっと日菜子のものだよ。」
そう笑いあった私たち。
初めてはお互いじゃないけど、
最後は、きっとあなただけだから。
こんなにも愛せるのは、
大輝だけ。
「好きだよ、大輝。」
「俺も好きだよ、日菜子。」