君がくれたもの


「うぅ、もう恥ずかしい。

やだ。」

独り言聞かれてたってことだよね?

恥ずかしくなった私は、

そのまま

大輝の胸に顔を埋めて恥ずかしさを必死に押し殺していた。



「え、きも。」

バッと顔を上げると、

うわぁ〜っていう顔をしたクソ兄貴。

イラっとした私は

「…うざ。

さよなら。
今すぐ部屋から出て行ってください。

大輝との時間邪魔したら大翔でも許さない。」

ガルルルルル

と今にもいいそうな勢いで言うと、

ニヤニヤしながら

「ゴムは俺の部屋にあるぞー。」


と言って出て行こうとした大翔に

今まで静かだった大輝が

「大丈夫、俺もゴム持ってるから!」

「何言ってんのお前。
その口塞いでやろうか?
ふざけんな。」

と言って、近くにあったタオル(洗濯済み)

を口に突っ込んでおいた。




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