君がくれたもの


1人拗ねながら、ベッドに潜り込むと、

「日菜子ちゃん〜?」

と寄ってきた大輝に

「こっちくんな。」

と、近くにあったクッションを投げつけた。

「あ、それだめ!
大輝の匂いが、ってあ。」

あちゃー。

そう思いながら目をそらすと、

ぱちくりとした大輝は

笑いながら、

「そんなに俺の匂い好き?」

といたずらに聞いてきた。

私はこくんと頷いて、

「匂いっていうか大輝自体が好き。

大輝の匂いだから好き。」

と、照れながらも言うと、

「…なにそれ。

可愛すぎるんだけど。」

と私の上に跨った大輝。

「なんで最近素直なの?」

と真剣に私を上から見つめる大輝に、

「だって、大輝とはずっと一緒に居たいから。

私が素直にならなくて喧嘩別れとかはしたくないし。

それに、大輝がまっすぐ私にぶつかってくれてる限り私もまっすぐぶつかっていくから。」

と柄にもないことを言ってみた。

重いって思われたかな?


と恐る恐る大輝を見上げると、

顔を真っ赤にした大輝は、

「もう限界。」

私の唇を奪ってきた。

初めての大人のキスに戸惑う私。

「…んっ。」

初めての自分の甘い声に
恥ずかしくなって、

大輝の胸を押してもピクリともしない。



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