君がくれたもの


「怖くはなかったけど、

待ってほしい。

ごめんね。

好きな人とそういうことするのは初めてだから恥ずかしいし

覚悟が必要って言うか。」

あぁ、もう。

私はなに言ってるんだ?

赤くなる頬。

そんな私をぎゅっと抱きしめた

大輝は、

「…ん、待つよ。

1年でも2年でも、10年でも待つよ。」

と言ってきたから思わず私は笑いながら、

「10年は待たせないよ。」

と言っていた。

そして、

気付けば私たちは抱き合いながら

夢の中へと落ちて行った。



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