君がくれたもの


慌てて、近くにあったTシャツとジーパンを引っ張り出して、

着替えて、外に出ると、

10:32

やばい〜。

バイト先歩いて20分はかかるのに!

お母さん確か今日は婦人会って言ってたし、

お兄ちゃん大学の講義だし。

お父さんは仕事だし。

誰も送ってってくれる人いない!

もうこれは、
ペーパードライバーになりつつある

バイクを使うしかないのか…。

取り会えず、

朝ごはんを食べて、

外に出ると、ヘルメットを2つ持って

バイクの鍵をもつ、

大輝の姿。

「送ってくよ。

その代わりこれが最初で最後だからな。」

といたずらに笑う大輝に

ここまで感動したことはあるだろうか…。

あ、

たくさんあるや。

ってそんなことじゃない!

「ありがと。」

と言って大輝の中型バイクに跨ると、

すぐに発進したバイクは、

私のバイト先のパン屋さんの裏口へと停まった。


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