君がくれたもの
「大輝好き。」
ぽつりと呟いた言葉。
だって、愛しさが溢れて口から勝手に出てしまう。
愛しさを貯めるバケツがいっぱいいっぱいに溢れて溢れて止まらない。
「あぁぁ、本当大輝好き。
ここまで好きにさせたんだから責任とってよね?!」
なぜか半ギレの私に目を見開いて立っている大輝は、
だんだん、くすくす笑い始めて
最終的に大きい声で笑い始めた。
…なんなんだ。
「…もうなに?」
と少し拗ねながら聞くと、
「いや、だって、
言っとくけど、俺のほうが絶対日菜子が好きだから。
責任もなにも、ずっとこの先日菜子が嫌って言っても愛し続けるよ。」
と笑った顔が夏の太陽よりも眩しくて、
何故か暑苦しかったので、
その場に放置して私は1人で歩き始めた。
「え?!日菜子?!」
後ろから聞こえる大輝の焦った顔も今は無視だ。
だって、こんなに真っ赤に染まった顔。
大輝に見せられない。