君がくれたもの
なんだろ。
なんか照れるけど、
とりあえず
「いつまでも入り口にいないで中に入ろう。」
うん、
大輝私も同じこと思ってた。
「うん、中に入ろ。」
当たり前のように差し出された手。
私は照れながらもその手をつかんだ。
離れないように、
はぐれないように、
強く強く、
な、の、に。
「…大輝?」
人波に流されました。
キョロキョロ見回しても、
い、ま、せ、ん。
「大輝。」
呼んでも返事なし。
なんで?
いや呼んでも返事ないのは仕方ないんだけどさ、
とりあえず電話!
と、カバンからスマホを出そうとしても、
あぁぁあ、
私は頭を抱えて座り込んだ。
だって、
大輝が私のカバン持ってくれてる!