君がくれたもの


でも取り敢えず、

なんか連絡方法。

迷子センター?

いや、
だめだ。

と悶々と考えていると、

トントン

と、肩を叩かれた。

その瞬間全身が嫌な予感を覆った。

ぶるぶる震える体。

体が振り向いちゃだめだと危険信号を発してる。

逃げろ。

そう言ってるのに、足が動かない。

油が刺さっていない首が動く人形のように恐る恐る振り返ると、

「…っ!」

私を、

襲った奴らの

ニヤニヤした笑顔。

また、あの恐怖がやってくる、の?

体の震えが止まらない。

「あれれー?
君、桐谷日菜子ちゃんだよね?

いやー、まさか会えるなんて。

また俺たちと楽しむー?」

怖い怖い。

嫌だ。

嫌だ。

一歩一歩後ずさる私。


だけど、

トンッ。

後ろの誰かとぶつかった感触。

あぁ、おわった。


だけど、
ふわりと私の鼻を擽るのは、

「だ、いき?」

大好きな人の大好きな匂い。

涙を流しながら見上げると、

私を後ろから抱きしめた大輝は

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