君がくれたもの


体育の先生にしたら?と思うほどの熱血教師

鬼沢太郎先生

通称、鬼先

怒ると、説教が三時間は続くというレジェンドを持っている先生が、

私に社会資料室に、クラス全員分のワークを忘れたから持ってこいと言ってきた。

渋々ながらも、私は取りに来たというわけだ。

本当は金澤と取りに行くはずだったんだけど、
生憎、

金澤は、サボりで教室にはいなかったんだ。

まぁ、その方がいいけど。

と、そう考えているうちにどんどん深くなっていくようなキス。

私でさえ、悠介と2年付き合ってても、キスもしてないのに…

となんとも情けなくなる。

時折聞こえてくる麻美の甘い声。

終わる気配はなくて、

きっと今日もこのまま最後までやるんだろう。

しょうがない、

鬼先に怒られよう、

そう決意をして立ち上がろうとした瞬間、

何故か足に力が入らなくて、

涙で全身が震えていた。

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