『N』ー忍びで候うー
「じゃ、僕が一緒に行って受け取ってくるよ。絆創膏もついでにね。」
この時初めて、この町まで秘密の車道があることを知った。
六車さんは可愛いシルバーの小型の車で出発して行った。
そして郷太くんはその見た目と反して黒光りする大型のバイクに跨がり、ヘルメット越しにあたしに軽く手をあげた。長い手足がぐっと男っぽく見える。ブルン、とうなりを上げながら走り出していった。
さっきまでは弟か大型犬くらいに見えていたのに、急に大人っぽく見える。
残ったあたしには一花さんの忍者の授業とここの散策がとりあえず今日の課題だった。
課題、、よかった。今が大学の春休み期間で!
忍者の修行がある程度済んだら、きっと家には返してもらえるよね?家から通う、とか。
「まずあっち側からだ。七花、行くぞ。」
歩き出していた一花さんが振り返る。
『七花』、忍者のあたしの名前。
何か不思議な感じがした。
「はい!」
痛む片足をかばいつつ、一花さんの後を追う。
目の前には、朝日に眩しいくらい輝く緑の竹林が見えてきていた。
この時初めて、この町まで秘密の車道があることを知った。
六車さんは可愛いシルバーの小型の車で出発して行った。
そして郷太くんはその見た目と反して黒光りする大型のバイクに跨がり、ヘルメット越しにあたしに軽く手をあげた。長い手足がぐっと男っぽく見える。ブルン、とうなりを上げながら走り出していった。
さっきまでは弟か大型犬くらいに見えていたのに、急に大人っぽく見える。
残ったあたしには一花さんの忍者の授業とここの散策がとりあえず今日の課題だった。
課題、、よかった。今が大学の春休み期間で!
忍者の修行がある程度済んだら、きっと家には返してもらえるよね?家から通う、とか。
「まずあっち側からだ。七花、行くぞ。」
歩き出していた一花さんが振り返る。
『七花』、忍者のあたしの名前。
何か不思議な感じがした。
「はい!」
痛む片足をかばいつつ、一花さんの後を追う。
目の前には、朝日に眩しいくらい輝く緑の竹林が見えてきていた。