私のおにいちゃん
*零斗*
「俺が不登校なのは大して珍しくねーけど、霧夜が不登校ってかなり珍しいんじゃ…」
*霧夜*
「隠してたけど、俺、ほとんど不登校。
ゼロが学校来るときだけ行ってた。」
そんなことまで、俺に内緒だったとは。
いつも将来を語ってたくせに。
*零斗*
「じゃあ、大学行くって話は…」
*霧夜*
「全部嘘。高卒でいっかなーって。」
*零斗*
「・・・
やっぱ、巻き込むんじゃなかったな。」
*霧夜*
「ん?」
*零斗*
「お前を、あのとき、巻き込むんじゃなかった。巻き込んでなけりゃ、お前なら大学まで行けたのに。」
秘密にされるのは気分がよくない。
気を使われると、
お互いが遠く思えてしまう。
*キラ*
「おにい、ちゃん、霧夜、くん。
おは、よう。」
*零斗*
「おっ!起きるの早いな、キラ。」