私のおにいちゃん
*零斗*
「じゃあ、大学行くって話は…」
*霧夜*
「全部嘘。高卒でいっかなーって。」
生きる気力なんて、正直ねぇよ。
犯罪をおかしたようなやつに、
生きる資格もねぇしな。
でも、やっぱゼロたちが気がかりだ。
ゼロのことは内心嫌いなのに、
不思議なことに好きだ。
(もちろん親友として)
嫌いだけど、嫌いになれない。
言葉にはできねぇ関係。
*零斗*
「・・・
やっぱ、巻き込むんじゃなかったな。」
*霧夜*
「ん?」
*零斗*
「お前を、あのとき、巻き込むんじゃなかった。巻き込んでなけりゃ、お前なら大学まで行けたのに。」
もう、遅いんだよ。
あのとき、俺はゼロの反対を押しきって
警察に連絡することだって、
自首を進めることだってできた。
そうした方が正解だったのかもしれない。