私のおにいちゃん
*霧夜*
「そう、か。
驚かずに聞いてくれ。ただ、お前が承諾した時点でお前も共犯者。いいんだな?」
念を押すように訊いた。
巻き込みたいとは思っていなかったが、
俺一人というのは人数が少ない。
ユリなら、信用できる。
期待はできそうにないが、
少なくとも裏切ることはないだろう。
*ユリ*
「もったいぶらずに話して。零斗のためならなんでもできるから!!」
俺は一度深呼吸をした。
信用できるとは思っているものの、
リスクが高いのは確かだ。
ユリは『零斗のため』と言った。
裏を返せば、ユリがもしゼロが警察に
いくことをやつのためだと思ったら、
通報するかもしれないとうことだ。