私のおにいちゃん


☆★☆★☆★☆★


by〈磯崎 霧夜〉



ゼロに見られた!




俺が誰に電話をしたかも




バレているだろう。




こうなったらもう、行動に出るしかない。




しかしどうする?




ゼロを逃がしたとしても、




あいつは探しに来る。




だとしたら………




たとえゼロを裏切る事になったとしても、




こうするしかない。




ゼロに嫌われてもいい。




嫌われても、少なくともゼロは助かる。




俺はすぐさまユリにメールをした。




*零斗*
「なに見てんだ?」




*霧夜*
「あっ、ゼロ!いや、何でもない。
ちょっと、あ、明日の天気が気になって。」




とっさに思い付いた嘘は、




全く信憑性がなかった。


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