私のおにいちゃん
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*ユリ*
「ハア、ハア、ハア。」
今回はユリが遅れて来た。
俺はそれを責めるつもりもなく、
いきなり本題に入った。
*零斗*
「何かいいところあったか?」
*ユリ*
「ええ。でも上手くいくわけ?あいつの妹を強制的に精神病院へ行かせるなんて。 」
*霧夜*
「0.001%の確立があるのとないの、どっちがいいよ?」
*ユリ*
「それは、ある方がいいけど。」
バカな計画だということは百も承知だ。
けれど、やらないと後悔する。
*霧夜*
「病院はなんて?」
*ユリ*
「精一杯協力してくれるって。
今、どこにいるか連絡してくれたら、
すぐに向かってくれるらしいわ。」
俺はユリに廃校の場所を教えた。
*霧夜*
「その病院、信用できるか?」
*ユリ*
「たぶん。」
信用できなくても、やるしかない。
早く引き離さないと。
ゼロが危険だ。
*霧夜*
「じゃあ、病院には明日の6:00頃にって
伝えといてくれ。」
俺はそう言うと、走って帰った。