私のおにいちゃん



*零斗*
「霧夜が!?」




そんな、まさか。




あの話は終わったと思っていたのに。




*キラ*
「これで、一緒、だね。」




すぐに扉の方へ向かう。




だが、ドアノブをどれだけ回しても、




扉はいっこうに開こうとしない。




ドンドンと叩いてみたが、ダメみたいだ。




*零斗*
「開けてくれ!」




*キラ*
「…………」




*零斗*
「キラ!!!」




*キラ*
「…………」




キラは無言を通し続けた。




俺を見つめるばっかりで、なにもしない。




*零斗*
「霧夜と、何かあったのか?
聞かせてくれれば、にいちゃん、
キラのこと助けられるかもしれない。」




*キラ*
「………なんにも、ない。」




*零斗*
「じゃあ、上行こう?
ここは、寒いし、じめじめしてるし、
風邪引くから。」




とりあえず理由をつけて




上へ行かそうとした。



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