私のおにいちゃん

＊零斗＊
｢いや、
こうした方が良かったのかもしれない。
キラは、危険な子だったんだ。
でも、俺はやっぱり守ってやらなきゃ
いけなかった。キラの兄なのに。」




＊霧夜＊
｢本当は、こうした方がいいだなんて思ってないんだろ？
嘘つくの下手だな。相変わらず。」




なんとか笑おうと口を広げたが、




眉間にシワがより、目が赤くなる。




哀れに思ったのか、それとも




同情したのかは俺にもわからない。




とにかく目が赤くなった。




涙はこらえようとしたが、




目の前がぼやけ、




目をつぶると雫がこぼれ落ちた。




急いで涙を拭ったが、目は赤いままで、




それどころか身体中が熱くなる。




カッコ悪いな、そう思って周りを見ると、




ユリも、ゼロも泣いていた。




お互い決して声は出さなかったが、




涙がこぼれ落ちていた。




泣きたくて泣いているよりは、




勝手に流れているようだ。