私のおにいちゃん
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霧夜とユリに向かって、
声を荒らげるなんて、自分らしくない。
二人はなにもしていない。
当たり前の事をしたんだ。
*霧夜*
「悪い、ちょっと電話が……」
霧夜は廊下の方へ行った。
*ユリ*
「きっと、妹も、
同じこと思ってるんじゃないかな?
病院から抜け出して、一緒にいたいって。」
*零斗*
「………
想像、できないんだ。キラが、普通に生活してるのが。
同じ学年の子と勉強して、給食を食べて、遊んで、中学生になって、高校生になって。彼氏とかつくったりする姿。」
*ユリ*
「零斗……」
*零斗*
「この時点で、兄としてダメだよな。」
妹の将来を考えられないだなんて。
*霧夜*
「……
ゼロ!!キラちゃんが、
キラちゃんが病院を逃げ出した!」