【東京クラブグラフィティー】
その頃オレは六畳ワンルームの小屋のような家に幼なじみでずっと一緒に踊りをやってきた相方ゴリと一緒に住んでいた

この話が来た時すぐに職人ゴリに電話をすると
「一週間あれば余裕でしょー」と、筋肉でできた脳みそで即答したのだが
今横を見るとオレよりナイーブになっているではないか!

しかも一番の問題はこのイベントの話を持ってきた男だ
某クラブで働く年齢30才のフィリピン人と日本のハーフのクルーズだった

何が問題かと言うと…

彼と出会ったのは彼が働くクラブIで遊びに行って踊っていたら声をかけられ仲良くなった

踊りはそこそこ踊れてハーフなだけあって顔もかっこいい!
しかしそこに落とし穴があった…

いろいろ話を聞くとかなり経験があるという話だったが
いざ練習に入るとまるでダンスを初めて半年も踊っていないんじゃないかっていうレベルだった

そのうえ何度言ってもできないフリを練習しないで「やっておくよ」との一点張りだ…

練習中は何度もつかみ合いの喧嘩にもなるしで(今思い出しても怒りが蘇ります)

これはヤバい…これは本当にヤバい…


こんなバラバラな状態で悪夢のイベントの日がきてしまった
< 2 / 15 >

この作品をシェア

pagetop