ハイスクール・カンパニー
理貴は、久しぶりにやってきた友人の顔を見てすぐに、期待以上だったと確信した。


「どうだった?」理貴は、来栖の満足そうな顔を見ても、同じ手順で尋ねる。


来栖は、部屋に入って来るとすぐに答えた。

「エクセレント!!解答はもちろん、答えに至るプロセスもなかなかいいね。なかなかの完成度だったよ。伊都の弟なんだって?じゃあさ、俺にくれない?下地は十分だから、すぐにでも大学レベルの数学と物理を教えるよ」

「そんなに気に入ったのか。そっか、じゃあ今度の理事会にかけて編入試験受けさせよう」


「大学までの全額?」


「ああ」

「俺は、鷹揚にこだわる必要はないと思うね。早いとこ、向こうの教授に渡したほうがい。日本にいると窮屈だろう。あの子は…」


「経験者だからか?」


「まあね」

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